11月になると学園祭というものが開催されるわけですが、それに伴ってアルコールに関する講演会というものが開かれました。
つまり、学園祭になると打ち上げとかでお酒が入ってくるので、お酒についての正しい知識を身に付けてもらって、正しく飲んでもらおうという企画です。
しかしこのアルコール講演会、色々いわくがありまして‥‥
毎年、ビール会社の人を講師に呼んで、アルコールに関する講演をしてもらっていたのですが、たぶんうちの大学、もうビール会社の人は
呼べないと思います。
というのも、アルコール講演会は強制参加。参加しないと学園祭で出店できません。
だから、みんな嫌がりながらも、参加はするわけです。
こうして、何百人と人が集まったはいいのですが、全員がおとなしく講演を聞いてくれるほど甘くはありません。
私は3年ほど前に、このアルコール講演会に出席しましたが、その時はたしか講師の人がキレて帰ってしまいました。
まあビール会社はいくつかありますが、さすがにそろそろブラックリストに載ってもおかしくないのでは、という事で‥‥
おそらく呼べなかったのでしょう。そこで、今年の講師はなんと警察官です。
某警察署の警部さん。画体も大きく、声も野太い人です。
しかし、やっぱり苦しまぎれで呼んだのでしょうか、その人の第一声はとんでもないものでした。
「えー、私はこのような場で演説するのにも慣れてなくて、
アルコールに関する科学的な知識など全然持ち合わせていないのですが〜」
えっ?
じゃあ、一体何を演説するのでしょうか?
「というわけで、まずはビデオを見ていただきます。」
まあ、ビデオ見せるぐらいなら誰にでもできますし、少々騒がしくなっても問題ありません。
しかし、それはただのビデオではありませんでした。
「えー、アルコールに関するビデオが署内になかったので、代わりに覚醒剤についてのビデオを見ていただきます。」
おいおい。
というわけで始まりました。覚醒剤についてのビデオ。
内容は、覚醒剤にはまっていく過程や、覚醒剤の禁断症状についてなど、かなり深刻な内容なのですが‥‥
ナレーターの声が聞こえてきた途端、辺りがざわつきました。どこかで聞いたことのある声です。
そして、ナレーターの顔が写し出された途端、会場は大爆笑に包まれました。
東海林のり子さん!!
ワイドショーでお馴染みのしょうじさんです。
そして、ビデオでは東海林さんがたまに出てきて、例の深刻な口調で
「覚醒剤欲しさに、売春・強盗などに走るケースが多いのです。」
などと話していくのです。
モロにワイドショー見ている気分です。
そして数十分でビデオが終わり、次はいよいよ警部のお話です。
が、先ほども述べた通り、アルコールの科学的な知識など全然ないので、酒に関する自分の体験談を話しだしました。
と言っても、酒に酔って電車を乗り過ごし、家に帰るのが遅くなってカミさんに怒られた。という至って普通のお話です。
そして、結局はこういう話に行き着きました。
酒に酔って車を運転すると懲役○年もしくは○○万円以下の罰金が科せられ〜
‥‥何故、わざわざ地元の警察の人を呼んだのか、甚だ疑問なのですが、結局のところ、
アルコールの知識よりもシャブに関する知識の方が身に付いてしまった講演会でした。
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