HP作成の手引き(2004年2月7日改訂。)
TCT
私は現在、さくらウェブにホームページ(以下HP)を持っています。
思えば、HPを開こうと決心したのが99年の7月。
そしてようやく開けたのが99年の11月22日。
どうしてこんなに月日がかかったのかというと、それだけHP開設までの道が険しかったのです。
ここでは、その体験をもとに、HP作成の手引きのようなモノを載せてみようと思います。
追記:HPを開設して、早2年。Webの技術も進歩し、また私自身の考え方も、いろいろ変わってきました。
2002年3月4日に、その辺の事項を追記しました。
追記2:2002年12月6日、さらに改訂。
追記3:2004年2月7日、さらに加筆。
1:サーバーを選ぶポイント
(1)軽いサーバーを選ぶ。
今のWebスペースに入居する前は、某大手プロバイダのWebスペースを使っていました。
CGIも使えるし、かなりの大手なので、結構信用もあります。しかし、当時そのWebスペースは、けっこう評判が悪かったものです。
理由は簡単。「重い」から。
現在はそれほどでもないと思いますが、昔は、死ぬほど重かったようです。(特に23時台。)
そう、まず「重い」サーバーは選ばない方が良いです。
あまりにも重すぎて、プロバイダを変えたという例も見たことがあります。
(テレホタイムになると表示に数分かかったり、勝手に掲示板ログが消えてしまったり、チャットが重くて客が離れていったりするなど。
ここまでいくと、さすがにやってられません。)
(2)容量で選ぶ
次に、サーバーを選ぶ際は、HP容量に注意して下さい。
‥‥といっても、テキストメインのサイトを作りたい場合は、別に容量を気にすることはありません。
10MBもあれば十分です。ウチのサイトもテキストが主なページですが、プログラムを含めても10MBには及びません。
ですので、そのようなサイトが100MBのウェブスペースなどを借りても、お金の無駄です。(そっちの方が安い場合は別。)
で、問題は、CGを掲載したり、プログラムのダウンロードサイトを作ろうという人です。さらに写真や動画にまで手を出せば、
10MBでは到底足りません。てゆうか、いくらあっても足りません。
追加料金を払えば増やせる所もありますが、できれば最初から大容量のところを選ぶようにした方が良いです。
(3)CGIやSSIが使えるか。
次に、CGIやSSIが使えるかも、重要なポイントです。
CGIというのは、掲示板やチャット、カウンタープログラムのことを指します。現在でも、いくつかのプロバイダでは、CGIが禁止されています。
もっとも、CGIが使えないところでも、レンタルの掲示板などを使えば、掲示板を持てますし、カウンターも借りれます。
ただし、Webバナナ、Webドラマなんかを持ちたい場合は、CGIが許可されていなければなりません。
だから、出来る限りCGIの使えるサーバーが望ましいです。(ただ、CGIの使えるサーバーは重いことが多いので、全てレンタルで
済ませても良いのなら、CGIの使えないサーバーの方が軽くて快適な場合もあります。
ちなみにSSIは、それほど気にする必要はありません。ウチのサイトでは「掲示板の最終書き込み時刻を、リアルタイムで表示する」
なんて事をやっていますが、SSIのメリットはこれぐらいです。無理して使う必要はありません。
(それに、SSI許可のサーバーは少ないです。)
(4)あとはお財布と相談する。
これは言うまでもありません。金銭的に余裕があれば、レンタルウェブやバーチャルドメインを借りるも良し、
そうでなければ、プロバイダ付属のウェブスペースやGeocitiesなどの無料スペースを借りても良いでしょう。
しかし、それぞれに特徴がありますので、その辺は踏まえておいた方が良いでしょう。
A:無料スペース
タダです。手続きも、比較的簡単です。
ただし、ページ内に広告が自動で挿入されたり、iswebのようにポップアップウィンドウが開いたりする事があるので、
デザイン重視の方や、広告が嫌いな方には、あまりお勧めできません。
B:プロバイダに付いてくるウェブスペース
たいていのプロバイダでは、Webスペースを借りるのに追加料金がいると思います。(月額100〜500円ほど)
それでも他のものに比べると断然安い上に、広告も入らないので、この方法が妥当でしょう。
しかし、プロバイダによってはCGIが使えない、CGIが使えるけど設置方法が特殊、などの制限があることがあります。
また、23時〜翌1時台は重いことが多いので、それは覚悟しておきましょう。
C:レンタルウェブサービス
プロバイダと違って、こちらは、ホームページスペースを貸すのを商売にしています。だから容量も巨大です。
そこらのプロバイダのサーバーと違って、性能も良いです。また、そのほとんどがCGI、SSI使用可能をうたっています。
優良な所は、深夜でも軽かったり、htaccessやTELNETまで使えたりと、良いことづくめです。
しかし、高いです。月額980円から、もしくは年額8000円から。もちろん、安いところはそれなりのサービス内容ですし、
高いところはドメイン名(「www.好きな名前.com」など)を付けられる所もあります。
ただし、サポートに関しては、けっこう粗雑なところが多いので、初心者にはあまりお勧めできません。
D:レンタルサーバー
超高級品です。サーバーを丸ごと1台レンタルするので、深夜でも高速です。CGIなどの設定も完全に自由です。
aspやCコンパイラなども、設定次第で使えます。容量はパソコン並みにありますし、メールサーバーとしても使えます。
さらには2chもどきの巨大掲示板群や、出会い系サイトなんかを運営することもできます。(上位コースのみ)
ただし、月額一万円など、べらぼうに高いので、よっぽどの人でないと手は出ません。
また、設定は全て自分で行わなければならないので、よほどUNIXの知識がないと、無理です。
2:ホームページに必要なもの
まずはHP作成ソフト。マイクロソフト社のFrontPageやIBMのHPビルダーなど、色々なソフトがあります。
幸いにも僕のパソコンには、最初から「FrontPage
Express」がプレインストールしてあったので、これを使っていました。
(現在は市販のFrontPage2000を使っています。)
ちなみに、ソフトを使わなくても、HTMLの文法とタグさえ知っていれば、「メモ帳」でHPを作成することもできますが、
HTMLの知識に自信がない場合は、作成ソフトのお世話になった方が良いでしょう。
(やる気があるのなら、HTMLの勉強をして自力で作るのも良いです。)
次に必要なのがFTPソフト。これは、作成したHPを、実際にサーバーにアップロードするためのソフトです。
ちなみにFrontPageやHPビルダーを使う場合は、最初からFTP機能がソフトに付いているので、新たにFTPソフトを手に入れる
必要はありません。ただし、CGIに手を出す場合は、必ず必要になります。かくいう私も、ファイル転送は全て、FTPを使ってます。
さて、そのFTPソフトですが、実は無料で手に入れることができます。
私は、FFFTPをお勧めします。これはフリーウェアなので、タダです。また、日本語仕様です。
他にもFTP-ExprolerやWS-FTPなんかが有名ですが、これらは英語版なので、あまりお勧めしません。
(ちなみに、FFFTPの配布サイトはこちらです。)
3:HP内容上の注意〜好まれるページを作ろう〜
さて、先ほどHP作成ソフトとFTPについての説明をしましたが、実はこの2つがあれば、もうホームページを作って
公開することができるのです。
HPの内容は基本的に個人の自由なので、合法な限り、何を掲載してもOKです。アングラとしてやっていく自信さえあれば、
裏情報や18禁小説なんかを載せても構いません。(ただし、やりすぎると削除を食らったり、逮捕されたりするので注意。)
しかし、法律うんぬんはともかくとして、つまらないページは見てもらえません。現在、世の中には億単位のホームページがあります。
つまらないと判断されてしまったら、お客さんはすぐに他のページに行ってしまいます。
また、ホームページの世界には、以下の掟があります。別に守らないからといって削除を食らうことはありませんが、
これらを守らないホームページは、けっこう嫌われます。嫌われやすいホームページは、あまり見てもらえません。
ひどい場合は2ちゃんねるで晒し者にされ、そして荒らされます。
そんな事にならないように、最低限、以下の掟は思っておいた方が良いです。
注意その1:ウザったいページは嫌われます。
例えば、文字がスクロールするページや、画面に花びらが舞うようなページ。最新技術を多用するのは良いのですが、
見る側にとってはウザったいだけなので、あまり使わない方が良いです。
左下の部分に文字がスクロールするのも、意外と不快に思われやすいので、できれば避けた方が良いでしょう。
注意その2:重いページも嫌われます。
特に嫌われるのが、TOPページに重い画像をベタベタと貼り付けるページ。
画像は読み込むのに時間がかかります。最近はADSLが普及してきましたが、世の中にはADSLの恩恵を受けられない人もいます。
(金銭的問題、光収容、YahooBBに申し込んでしまった、など。)
ですので、アナログ回線で読み込みに時間がかかるようなページを作ってはいけません。
お客さんは待たされるのが嫌いなので、読み込みが遅いと、すぐに他のページに行ってしまいます。
注意その3:偉そうなページは、もっと嫌われます。
管理人は、神ではありません。読者あってのホームページです。
その読者に向かって、偉そうな態度をとるサイトは、当然のごとく嫌われます。嫌なら来るな、という信念で運営するのも結構ですが、
そのようなサイトは、たいてい何らかのトラブルに見舞われています。メール爆弾やScriptDukeを仕掛けられないよう、程々にして下さい。
場合によっては、日記から住所を調べられ、ネットに晒される場合もあり得ます。
また、そこまでいかなくても、以下のようなサイトは「嫌なやつ」と思われます。気を付けましょう。
右クリック禁止。右クリックすると、ご丁寧に「右クリック禁止!」などと表示される。
→せめて、メッセージはやめましょう。これでブチギレるパターンが多いです。
cgi-binフォルダのindex.htmに、「ご苦労さま。ファイルなんか見せないよ。ハッハッハ!」などと書いてある。
これは、ケンカを売っていると思われます。安っぽい文句が書いてあると、なおさらです。
真っ白なページにするか、パーミッションを「000」にしてしまうのがいちばん無難です。
騙しリンクがある。
軽いお遊び程度なら、冗談で許されますが、そのリンク先がブラクラだったり「window.close()」だったりすると、シャレになりません。
ひどい場合は報復されますので、程々にしましょう。
注意その4:見づらいページは論外。
文字が読めないのは論外です。目がチカチカするのもダメです。
背景色に合った文字色を選ぶ。
例えば、水色の背景に、白の文字というのは、非常に見づらいです。逆に、灰色の背景に黒の文字も、読めません。
薄い背景色に濃い文字色、というのが一番無難だそうです。
悪い例↓
読みづらい文字 | 読みづらい文字 |
背景に画像を使うときは、文字が見えるようにする。
たまに、背景がごちゃごちゃしすぎて、文字が読みづらいページがありますが、これも非常に読みづらいです。
悪い例↓
読みづらい文字 |
水平スクロールバーは使わせない。
これはかなり嫌われます。
赤系の背景色は避ける。
下手すると、ポケモンの二の舞になります。とても目に悪いです。
ブリンク(点滅)も避ける。
これも目に悪いです。しかも、気が散って他の文章に集中できません。
アンダーラインの使用も、ほどほどに。
たまに、こんな修飾を施しているサイトがありますが、リンクと勘違いされます。
特に、青字にアンダーラインを引くのは避けた方が良いでしょう。
注意その5:サイトに個人情報を載せない。
たまに、自分の本名や写真、果てには通っている学校の名前まで書いているサイトがあります。
ネットには、良い人ばかりがいるとは限りません。悪い人も、大勢います。
特に女性の方は、絶対に顔写真などを載せないで下さい。コラージュされます。(コラージュ職人の集まる掲示板が実際にあります。)
また、日記の内容にも、細心の注意を払ってください。
下手に近くの地名やスーパーの名前を書いてしまうと、そこから住所がバレる場合があります。
写真も注意して下さい。制服を着ている写真は当然として、背景に特徴的な建物が写っている場合も、そこから
撮影地を割り出される恐れがあります。
注意その6:著作権・肖像権に気をつける。
私も、人の事は言えませんが‥‥(汗
無断で本の中身を掲載したり、CDの曲を流したりすると、著作権法違反となります。
また、勝手にアイドルの写真をホームページに載せると、肖像権の侵害になります。
‥‥どちらも、実際に摘発されたという例はあまり聞きませんが、まれに所属事務所から警告が来たり、
JA○RACに目を付けられりする事があるそうです。
また、肖像権を侵害しているサイトは、よく掲示板が荒れます。
よく、自称「親切な人」が、「これは犯罪になるんだよ、だからダメだよ。」とかいう事を、わざわざ掲示板に書き込んでくるのです。
また、口の悪い人が、「肖像権侵害すんなゴルァ!」とかいう言葉を、巨大な文字絵とともに貼り付けてきたりする例も、多々あります。
これらは、非常にウザったい上に、掲示板の運営にも支障をきたします。
こういうトラブルを避けるためにも、そして家に訴状が届かないようにするためにも、その辺の事には、ある程度の知識を
持っておいたほうが良いと思います。
番外編:IEとネスケ、両方のブラウザに対応すること。
最近は、IEのシェアが増えたのであまり言われなくなりましたが、それでもNetscape
Navigatorを使っている人は、けっこう居ます。
例えば、よく文字が左右に流れていくようなページがありますが、アレが見れるのは、IEだけです。ネスケではうまく表示されません。
あと、最近評判のDHTMLですが、これに対応しているのもIEだけです。JavaScriptを使って、ネスケとIEを振り分けるのならまだしも、
それ以外では使わない方が無難です。
あと、注意したいのが、水平線やテーブル(表)の色。あれを変えられるのもIEのみです。
4:CGI〜コミュニケーション可能なページにしよう〜
以上、ホームページに掲載する内容についての注意を掲載しましたが、ホームページは、ただ単に文章を掲載するだけの所
ではありません。
最近は、ほとんどのページに掲示板やチャットコーナー、そしてアクセスカウンタが置いてあります。これらはレンタルで済ませることも
可能ですが、やっぱり自分で設置して運営してみたいもの。(ログをチェックできるなどのメリットがあります。)
ただし、それにはCGIについての知識が必要です。
基本的に、掲示板やカウンターなどのプログラムは、CGIというプログラム(たいていはPerlという言語で書かれている)で動いています。
それを動かすには、UNIXサーバーについての初歩的な知識が必要です。
また、多くのサーバーでは、チャットが禁止されています。チャットはかなりサーバーに負担をかけるので、たいていの所は嫌います。
箱庭諸島に至っては、論外です。(チャットを10個置くよりも重いそうです。)
CGIを設置する際は、その辺のことを踏まえておいた方が良いでしょう。
5:掲示板を選ぶ上での注意
さて、ネット上には、かなりの数のCGI配布サイトがあります。
その質も様々で、非常に親切なサイトから、いい加減なサイトまで、多々存在します。
もっとも、わざわざ手間のかかるプログラミングを無料でやってくださっているのですから、多少の手抜きは仕方ありませんが、
できれば親切なサイトのものを使いたいものです。
特にCGIを選ぶ際は、以下の点に注意して選びましょう。
<掲示板を選ぶ上でのポイント>
タグは禁止できるか? 危険なタグを排除できるか?
‥‥タグが禁止されていないと、悲劇です。
ログ消失の対策はされているか?(ロック機構など)
‥‥これが無いと、ある日突然ログが消えたりします。
荒らし対策の機能(特定のIPの排除機能など)が備わっているか?
‥‥文字数制限の機能がないと、やっぱり悲劇です。多重書き込み防止機能なんかがあると、けっこう重宝します。
信用できるサイトか?
ちなみに、以下のサイトのものは、ほとんど信用できます。
KENT−WEB←スクリプトがかなり丁寧です。
WEB裏技(ネットサーフレスキュー)←定番です。
My Tools.net←投票システム「T-Vote」の配布サイト。設置は少し難しいですが、Web上からの設定が可能です。
6:そして運営
さて、HPの転送も完了し、掲示板やカウンターも設置しました。
そしていざ開設・・・・となるのですが、それだけでは、まず人は来ません。
宣伝が必要です。
宣伝方法その1→まず、親しい友人なんかに宣伝する。
宣伝方法その2→検索エンジンに登録する。
まず、検索エンジンは基本です。方法は簡単で、サイト登録のページに行って、自分のサイトのURLを記入するだけ。
そうすれば、後は自動で登録してくれます。
ちなみに、もう1つの宣伝の方法として、「日本中の掲示板に自分のHPの宣伝を書き込む」というのもありますが、
嫌われやすい上にトラブルも多いので、覚悟して宣伝して下さい。あまり宣伝しすぎると、荒らしの格好の的になってしまうこともあります。
だいたいHP開設の簡単な説明はこんなもんです。あとは、頻繁に更新して、お客さんを獲得するだけです。
そこで、最後に運営のコツのようなものを掲載しておきます。
<こんなページは好まれる>
・頻繁に更新してくれるページ←更新をサボると、お客さんは離れていきます。
・気の合う仲間がいるページ。盛り上がっているところ。
・萌えられるページ。
・面白いゲームのあるページ。
・CGIプログラム等の配布サイト。
・とにかく、面白いサイト→文章力、ネタの充実に努めれば、それなりにOKです。
・女の子が多いサイト。
・裏情報が掲載されているサイト←摘発されない程度にしましょう。
・18禁小説やえっち画像の見れるサイト。音声なんか狙い目かも←これもやりすぎると摘発されます。
・定期的にプレゼント企画をやってくれるサイト。
・人気アニメ・小説等のファンサイト。←ウチのページも、アニメ関係のアクセスがほとんどを占めています。
・バーチャルネットアイドルのいるサイト。最近はすたれ気味かも。→昔は、○○度チェック! みたいなのが流行りましたっけ‥‥
なお、ネット上には、本当に様々な方がおられます。
たまに、「何だ、この人?」というような方も来られますが、温かく受け入れましょう。間違っても、怒らせてはいけません。
また、掲示板に荒らしは付きものです。これも煽ったり罵ったりせずに、削除→無視しておいた方が無難です。
掲示板の監視も怠らないで下さい。勝手に管理人の名前を詐称して書き込むケースなんかもあります。
また、むかし掲示板に裏情報が書き込まれ、その記事の削除が行われなかったが為に、某ゲームソフトの開発に支障が出たという
ケースもあります。気を付けましょう。