官能面接

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プロローグ

 都心部、○○町の優雅なオフィス街。
 華やかなビルの裏の、暗い路地裏に、その事務所はあった。

「有限会社、××商事。」

 築30年はあるだろうと思われる、茶色の古ぼけたビル。
 高さは4階建てで、おそらくエレベーターも無いだろう。

 できれば、こんな所、受けたくなかった。
 しかし、何社もの面接に落ち、切羽詰まっていた裕美には、会社を選んでいる余裕などなかった。

 従業員数14人の有限会社。給料はそれなりに高そうだけど、このオンボロ社屋。そしてその先行きの無さ。
 それでもこのご時世、どこかの会社に就職しなければやっていけない。裕美は、とにかく受けてみるしかなかった。

 しかし、のちに彼女は、ここが本当に受けてはいけない会社だったという事を思い知らされることになる。

 

第1章:発情面接

−1−

「よく来てくれました。」
 
 この前、別会場で筆記試験を受けたところだというのに、もう個人面接だった。
 やっぱり、受験者が少ないのかもしれない。
 
 そこには、人事部長とおぼしき人物が、応接室の椅子に腰かけていた。
 
「さあ、どうぞ、おかけになって下さい。」
 裕美も、その人の指示通り、向かい側の応接椅子に腰かける。
 
「本日の面接を担当させていただきます、富永と申します。どうかよろしくお願い致します。」
 
 歳は30歳ぐらいの男だが、それなりに体格は良さそうだ。もしかしたら、けっこう筋肉質な男なのかもしれない。
 
(‥‥や、やだ‥‥‥)
 
 思わず裕美は、スーツの中の筋肉を想像してしまう。男の人のスーツ。裕美は、その姿に少なからず興味を覚えるタイプだった。
 しかし今は面接中。裕美は急いで、その想像を吹き飛ばした。
 
「それではまず、あなた自身について、簡単な自己紹介をして下さい。」
 
 富永は、さっそく面接の本題に入っていく。
 そこで裕美は、あらかじめ暗記しておいた自分の経歴を、すらすらと話し始めた。
 中学校で学級委員をしていたこと、高校時代のクラブのこと。そして今にいたるまで。裕美は、できるだけ自分の暗い側面には触れずに、当たり障りのない自己紹介を進めていった。
 
 というのも本当は、裕美はあまり人当たりの良い性格ではなかったのである。
 例えば、中学時代の学級委員だって、無理矢理させられたものだし、学級委員なのにイジめられていたし。
 どちらかと言うと、裕美はもの静かな性格で、窓際で読書なんかをしているタイプの女の子だった。
 
 ‥‥だから、その辺は覆い隠して、できるだけ面接官に悪印象を与えないように努力した。
 
「なるほど、分かりました。高校は△△高校だという事ですが、やっぱり通学は電車で?」
 
「‥‥えっ? はい、そうです、電車です。」
 なんでそんな事を訊くんだろう?
 
「そうですか。やっぱり朝の電車は混んでて大変だったでしょう。私もこの会社に電車で通ってますが、ラッシュで混んでて‥‥」
 
(‥‥‥?)
 裕美の脳裏に、何かの光景がよぎる。
 
「何か、高校時代で心に残る思い出はありますか?」
 
(‥‥!!)
 一瞬、学ランの高校生に囲まれて、身体中を触られた思い出が飛び出してくる。
 たしかあの時は、本当にイかされかけて‥‥‥だめ! これはたしかに心に残る思い出だけど、こんなの言えない!
 
「ええと‥‥高校時代の思い出は‥‥」
 裕美は、必死で冷静になろうとする。
 
(電車の話なんかするから‥‥思い出しちゃったじゃないの‥‥)
 これはある意味、誘導尋問だ。
 
(だめ‥‥‥変な気分に、なっちゃう‥‥‥)
 あの時は必死で嫌がったけれども、しばらくすると、裕美のおかずは学ランの高校生になっていた。電車の中でのあの仕打ちを思い出すように1人で胸を揉み、そしてスカートに手を入れて喘ぐのが、高校時代の愉しみかただった。
 
 しかし、今は面接中。裕美は、興奮しそうになりながらも、なんとか当たり障りのない文化祭の思い出を話しはじめた。
 
「なるほど、分かりました。それでは、大学に通っていると疲れると思いますが、家に帰ったら、まず何をして気を紛らわせますか?」
 
(‥‥や、やめてよ‥‥‥)
 
 普通だったら‥‥‥テレビを見るなり、マンガを読むなりするのが普通なのかもしれないけど‥‥‥
 
 裕美の脳裏に、昨日のおかずが浮かび上がる。電車の中で見た、あのリクルートスーツの男の人に、身体中を触られるシーン。
 ‥‥最近、就職活動でストレスが溜まっているせいか、帰ったら毎日ひとりエッチしているような気がする。
 そして、出てくるのは決まって、スーツの男の人か学ランの高校生。
 
(だめ! こんなの言えない! ‥‥‥ごまかすしかないよね?)

「ええと‥‥本を読んでいます。」
「どんな本ですか?」
「ええと‥‥‥」
 
 裕美は、なんとか理性を取り戻そうとしているが、どうしても目が、富永のスーツにいってしまう。
 その手が自分の胸にスッと伸びてきて‥‥‥やだ、どうしてそういう方向に考えてしまうの!? 面接なのに‥‥‥

−2−

「ええと‥‥‥」
 
 目の前の女が、こんな簡単な質問を必死で考えている。
 
 どんな本を読んでいるか訊いただけで、この始末だ。こいつはいけるかもしれない。
 富永は、心の中でほくそ笑んでいた。
 
 当初の作戦通り、電車の話をした途端、この女の顔が動いたのを、彼が見逃すはずがなかった。
 そして、高校時代の思い出を訊くと‥‥‥あの始末だ、痴漢のことを思い出したに違いない。なんとか適当にごまかしたようだが、その動揺ぶりは隠せやしまい。
 
 部屋の中に、わずかながら香を焚いておいたのが功を奏したらしく、彼女の顔色はどんどん、赤くなっていく。
 で、すかさず「家に帰ったら何をするか?」と質問したら、あの動揺ぶりだ。そろそろ、乳首が勃ってきたんじゃないのか?
 
 宮原裕美ちゃんよ、さっきから必死で見まいとしているようだけど、俺の身体をじろじろ見てるの、バレバレだからな‥‥‥こいつ、マジで興奮してるな。まあ、もう少し楽しむとするか。

−3−

 なんとか、適当な推理小説の名前を出し、裕美は難を逃れた。
 でも‥‥‥そろそろ裕美の理性は揺るぎはじめていた。目の前にあるガッチリとしたスーツ姿。富永の背後には、社長のものとおぼしき、立派なスーツが飾ってある。
 
 スーツ、スーツ、スーツ、スーツ‥‥‥
 
 だめ‥‥面接に集中しなきゃ‥‥‥
 
「それでは、何かアルバイトとかされていましたか?」
 
 ‥‥‥助かった‥‥‥
 
 安いマク○ナルドの店員バイトだったが、これならなんとか答えられそうだ。あのことさえ訊かれなければ。
 
「はい、ハンバーガーショップの店員をしていました。」
 
「なるほど。それでは、そのアルバイトをしていて、何か大きな壁にぶつかったことはありますか?」

−4−

 黒いリクルートスーツ姿の女が、目の前に座っている。
 ああ、リクルートスーツ、いっかい抱いてみたかったんだよな‥‥‥

 暗そうなヤツだから、どうせバイトでもロクな思い出がないだろう。帰ったらナニして楽しんでいるようなヤツだからな。へへっ、適当にごまかしたつもりでも、顔がそう言っているぜ。
 きっと、その胸を1人で揉んで「あん‥‥」とか言ってるんだろう? 

−5−

(‥‥‥やだ‥‥‥)

 その困難をどうやって乗り越えたか、を見るのだろうけど、裕美の「大きな壁」は、そんなタイプのものではなかった。
 全然生き方の違う人たちがいる職場。そんな中で、おとなしい裕美がまともにやっていけるわけがなかった。
 
(もしかして、私が本当は暗い人間だってこと、バレてる?)
 
 あまりにも的を得た質問に、裕美は動揺していた。
 ‥‥それだけでなく、本当は家で自慰していることまでバレているのだが、そんな事など思いもしない裕美は、必死で自分が明るい人間であるとアピールしようとした。
 このままだと、私の性格を見抜かれて、落とされるだけ。裕美は、無難に嫌な客の話をし、その客に対して、いかに前向きに対処したかをアピールする。
 
 しかし、面接官はさらに核心に迫る質問をしてくる。
 
「そのアルバイト先で、良い友達とかできましたか?」
 
(‥‥‥答えられないよぅ‥‥‥)
 
 友達どころか、バイト先で待っていたのは陰湿なイジメ。ある時は、足にお湯をかけられたこともあった。
 そして、やめる直前には身体に水をかけられたりもした。
 
「はい、1人、今でも付き合いの続いている友人がいます。」
 
 もちろん嘘だ。それどころか、大学の友人でさえ、本当に親しい人はほとんど居ない。
 しかし、そんな事を言ったら、落とされるに決まってる‥‥‥

−6−

 この女、ついに嘘をついたな。表情でバレバレだし、普通、バイトでできた友達なんか、きまずくて付き合えないと思うんだけどな。
 しかも、あの動揺ぶり。これは、辞めたきっかけなんか訊いてみたら、面白いかもしれない。
 
「なるほど。それでは、ちょっと言いにくいかもしれませんが、そのアルバイトをやめたきっかけを教えていただけますか?」
 
 俺がそう質問すると、案の定、彼女は動揺したような顔になる。
 どうした? 人間関係がきまずくなってやめたのか? それとも、何かヘマでもしたのか?

−7−

(‥‥‥言えない‥‥‥言えないよ‥‥‥)
 イジメに耐えかねて、なんて‥‥そんなこと、言えない。
 
 裕美は、もう逃げ出したかった。これ以上、この話題を掘り返してほしくなかった。
 
「ちょっと時間割の都合で、あまりシフトに入れなくなりましたので‥‥‥はい。」
 
 やめたのは10月だ。そんなわけはない。‥‥けど、履歴書には、やめた日付なんか書いていないはず。
 大丈夫、バレないから‥‥‥
 
「もう1度訊きます。やめたきっかけを教えていただけますか?」
 
(‥‥‥えっ!?)
 
 ‥‥‥嘘がバレてる!?

−8−

 ハッタリをかましてみたらこの通り。ああ、やっぱ面接って、面白いわ。
 そろそろ、本気出して追いつめてやろうかな‥‥‥
 
「どうしましたか? それとも、他になにか別の理由があるのですか?」
 
 こっちはもう、お見通しなんだぜ?
 
「は、はい。‥‥少し言いにくいのですが‥‥‥ええ‥‥少し意地悪な先輩がいまして‥‥‥」
 
 ‥‥‥なるほど、意地悪な先輩ねぇ。顔つきから見て、嘘じゃなさそうだから‥‥‥もう少し詳しく、話を聞いてみるか。
 
「具体的に、どんな意地悪をされたのですか?」
 
 面白い話が聞けそうだ‥‥

−9−

「具体的に、どんな意地悪をされたのですか?」

 ‥‥ど、どうしよう‥‥‥
 まさか、水をかけられたなんて言えないし‥‥‥

「ええと、失敗するたびに、バカとか言ってくるのです。」
 ‥‥って、それだけじゃ、やめる理由にはならないよね?

 案の定、面接官はさらに問い詰めてくる。
「えっ、それだけで辞めてしまったのですか?」
 
「えっと‥‥その‥‥他にも、ええと‥‥‥掃除当番を押し付けられたり‥‥‥」
「そんな先輩なら、どこのアルバイト先にもいそうだと思うのですが‥‥‥」
 
(そ、そうよね‥‥‥ええと‥‥‥他に‥‥何かされたっけ‥‥‥)
 裕美の頭が、だんだん真っ白になってくる。とにかく、その人がひどい人だってことを伝えなきゃ‥‥
 
「あっ、他にも‥‥‥足にお湯をかけてきたり‥‥‥」
 
(‥‥‥もう、これしかないよね? 嫌な思い出だけど。)
 
 しかし、裕美は墓穴を掘っていた。
「なるほど、それはひどいですね。他にも、そんなことをされた人がいるのですか?」
 
 
(‥‥‥えっ?)
 
 居るはずがない。いじめていたのは、その先輩だけでなく‥‥‥みんななんだから‥‥‥
 他の人は、見て見ぬふり。ついには、高校生の後輩からも呼び捨てにされて。
 
「それとも、その先輩は、あなただけに、そんな意地悪をしていたのですか?」
 
 裕美が動揺している間に、面接官はさらに追いつめる質問を投げかけてくる。
 
(どうしよう‥‥‥)
 応接室に、しばらく沈黙が流れる。‥‥‥そ、そうだ、あの手があった‥‥‥
 
「いえ、その先輩は男の人で‥‥‥よくセクハラをしてくるんです。」
 
 大嘘だ。しかし、その光景はよく覚えている。散々おかずにしたから‥‥‥下手な嘘なんかより、よっぽど筋が通っているかもしれない。
 
「なるほど、そういうことですか。分かりました。」
 
(ふぅ‥‥‥)
 なんとか裕美は安心する。しかし、表情からそれはバレバレだ。
 
「じゃあ、その先輩は、店の中でも、けっこうセクハラを平気で行っていたと。」
 
「は、はい。でも、特に私にはひどかったと思います。‥‥それで、耐えきれずにやめました。」
 これなら、普通に通る理由だ。嘘を付いたのは、恥ずかしかったからだという事にしておけば良い。
 
「なるほど、胸を触ってきたりしたと。」
 
「はい、そう‥‥(!?)‥‥です。」(って、そんなに深く訊かないでよ‥‥‥)
 
 たしかに、この前の想像では、店長に胸を揉まれたり、モノを挿れられたりしたけど‥‥‥一応、嘘なんだから‥‥‥

−10−

 さっき嘘をついた罪悪感からか、生々しいぐらいに本当の事を話してくれたよ。
 なるほど、セクハラねぇ‥‥‥でも、その話も嘘っぽいんだよね‥‥‥
 
 最初の話だと、どう考えてもその先輩は女だぞ。だいいち、ハンバーガーショップで男といえば少数派だろうが。そんなところでセクハラなんかできるか?
 
 まあいいや。それなら俺もセクハラするまでだ。エッチな気分にさせてやるよ。

−11−

「じゃあ、他の人にはどんなセクハラをしていたのですか?」
 
 ‥‥裕美の脳裏に、マク○ナルドの制服の子が、おしりを撫で回されるシーンが浮かんでくる。
 
「他の人はやめなかったんですから、きっと凄まじいセクハラだったんでしょうね‥‥‥」
 
 ‥‥‥凄まじいセクハラ‥‥‥みんなの前でオナニーさせられるとか?
 って、やだ‥‥‥また変な気分になってきちゃった‥‥‥
 
「どんな事をされたんですか?」
 
 どうしよう、おしり触られたぐらいじゃ、私、やめないし‥‥‥
 ‥‥‥てゆうか、恥ずかしいから答えられないって言っていいよね?
 
「いえ、ちょっとそれは‥‥」
 
 しかし、裕美のその言葉を遮るように、面接官はさらに言う。
 
「ちょっとおしり触られたぐらいで辞めるような気の弱い子は、きっとどこの会社でもやっていけないと思うんだよね。」
 
「い、いえ‥‥」
 その言葉に触発されて、裕美は思わず言ってしまう。
 
「おしり触られたぐらいじゃ、さすがにやめませんけど‥‥‥」
 
「じゃあ、服を脱がされたりとか、したのですか?」
 
 裕美の脳裏に、スカートが静かに脱がされていくシーンが浮かんでくる。
 この前の想像では、その後クリを弄ばれたはず‥‥‥って、やだ‥‥‥どきどきしてきた‥‥‥
 
 自分の乳首が、妙に固く、敏感になってきたような気がする。
 
「は、はい‥‥」
 
 とりあえず、嘘がバレないように、相槌を打っておく。しかし、裕美の妄想は止まらない。
 それから、ブラウスの中に手を突っ込まれて、乳首を弄り回されて‥‥‥

−12−

 本当に素直に答えてくれるよな‥‥‥本当なら恥ずかしがって答えないはずなんだけど‥‥きっと作り話がバレないように、必死なんだろうな。
 ところで、目が遠くに向いてるよ? 何を想像しているのかな?
 
 焚いておいた香も、予想以上に効果を発揮しているようだし、そろそろ核心を突いても良いかもしれない。

−13−

「そのとき、どうして抵抗しなかったのですか?」
 
(‥‥‥えっ?)
 
 そりゃあ、夜のおかずだから‥‥‥イきたかったし‥‥‥そうよね? おかずじゃなかったら、絶対抵抗してるよね?
 
「えっ、いや、その‥‥‥」
 
「もしも、お得意さんにセクハラをされたとしたら‥‥‥きちんとNoと言えますか?」
 
(‥‥‥どうなんだろう‥‥‥)
 
「例えば、お得意さんが胸を揉んできたら、どうしますか?」
 
 営業先の人に胸を揉みしだかれ、感じている自分の姿が脳裏に映る。
 だめ‥‥‥いつから私、こんなにエッチになっちゃったんだろう?
 
「その‥‥場合によると思います‥‥。」
「場合によるとは‥‥どういう事ですか?」
 
「ええと‥‥つまり、とっても重要な契約だったら‥‥‥我慢するかもしれません。」
 本当は、絶対抵抗できないと思うけど。
 
「じゃあ、重要な契約だったら‥‥身体中を撫で回されても良いのですか?」
 
 自分が、スーツ姿の男に身体中を愛撫される光景。だめだと思っても、興奮しかけの裕美は、いちいちその光景を想像してしまう。
 だめ‥‥‥乳首がもう‥‥たまらない‥‥
 
「‥‥あまりひどかったら、逃げ出すかもしれませんけど‥‥‥」
「社運がかかった、重要な契約でも?」
 
「‥‥‥‥。」
 重要な契約の時に逃げ出す社員なんか、要らないのかもしれない。
 
「‥‥‥我慢します。」
 
 
 
「我慢できますか?」
 
 乳首を弄られ、濡れたあそこを弄られる私。‥‥‥我慢できずに喘いじゃいそう。
 って、だめ‥‥どうしてそういう方向に行ってしまうの? そういう意味じゃないのに‥‥‥

−14−

 まあ、君の場合、別の意味で我慢できないと思うけどね。‥‥すぐに喘いで、乱れちゃいそうだ。
 
「‥‥‥頑張ります。」
 
 ‥‥‥どういう意味で頑張るのかな? まあいいや。
 だいぶ興奮してきたようだし、これ以上やると怒りそうだから、この辺で次の話題に入ってあげるとするか。
 
「分かりました。それでは、当社を志望した動機を教えて下さい。」
 俺がそう言ったとたん、彼女が微妙な顔をする。どうしたんだ? もっと言葉で興奮させて欲しかったのか?
 すぐに、型にはまった言葉で志望動機を話しだしたが、声がだいぶうわずっているよ?
 
「なるほど、会社を支える仕事がしたかったから、当社を志望したと。」
「はい。」
 ‥‥‥君じゃ、無理だと思うけどな。

−15−

 ‥‥だめ‥‥‥
 
 さっきの質問で‥‥‥濡れてきちゃった‥‥‥
 なんとか志望動機は話し終えたけど、うまくしゃべれただろうか?
 
 やだ‥‥‥あそこがそろそろ‥‥‥たまらなくなってきちゃった‥‥‥
 
「ところで、もう6月ですが、宮原さんは今まで、何社ぐらい受けてきましたか?」
 
「ええと‥‥‥20社ぐらいです。」
「それで、面接まで行ったのは何社ぐらいですか?」
 
「‥‥‥17社ぐらいです。」
「最終まで行ったのは?」
 
「‥‥‥‥。」
 言いにくかった。この性格が災いしてか、1社しかない。
 
「ええと、2社ほどです。」
「なるほど、このご時世、大変ですからね‥‥‥ウチなんか、だいぶ募集が遅いほうだと思いますが、いま現在で、まだ結果が出ていないのは何社ぐらいですか?」
 
「ええと‥‥‥2社です。」
 ことごとく送られてきた、不採用通知。そうでなければ、こんな小さな会社、受けなかっただろう。
 
「その2社というのは、どの辺まで進んでいますか?」
 
「ええと‥‥‥どちらも1次面接の結果待ちです。」
 ‥‥‥全然自信ないけど。
 
「受かりそうですか?」
 
「‥‥‥‥いいえ、あんまり自信ないです。」
 ここは、そう言っておいた方が良い。あまりにも順調な人は、内定を出しても蹴ることが多いので、採用しない所があるのだ。
 それに‥‥‥もうここしかない。
 
「じゃあ‥‥もしもウチを落ちたら、保険とかはあるのですか?」
 
 ‥‥‥この会社が保険です。
 そう言いたいのをグッとこらえて、裕美は答える。
 
「ええと‥‥‥もう無いです。」
 ‥‥‥切羽詰まっていることをアピールすれば、もしかしたら通してくれるかもしれない。

−16−

 ‥‥‥なるほどね。
 もしかしたら嘘かもしれないが、ウチを落ちたら、もう後がないのか。

 じゃあ、受かるためなら、何でもしてくれそうだな‥‥‥
 
 
 そろそろ、作戦に出るか。
 
 目の前の女を見てみると、しきりに足をモジモジさせている。さては、濡れてきたな。
 
 彼女が目を泳がせているスキに、俺はポケットの中の押しボタンを押す。
 これで、事務所の方に連絡が行き、例の作戦が実行されるという算段だ。
 
 
 そして10秒後、作戦は始動した。

 

第2章:官能面接

−1−

 ‥‥チャラリラリラリラリー♪
 
 ふと、応接室に、場違いなメロディーが流れ始める。
 こいつ、どうやら、マナーモードにすらしていなかったらしい。
 
 本当なら、「バイブにするだけじゃダメ。電源切れ!」と言って脅すつもりだったが、それ以前の問題だったとはな。
 当然、彼女は慌てだした。
 
 履歴書に書いてあった彼女の番号に、事務所から非通知で電話をかけ、それをネタに犯す作戦だ。
 とりあえず、作戦の第1歩はうまく動き始めたようだ。
 
「すっ、すみません!」
 やっとカバンの中から電話を捜し出し、急いで通話を切る。本来なら、これで面接は終了。不採用も決定だ。
 
「‥‥‥‥。」
 俺は、内心ほくそ笑みながら、いかにも不機嫌そうな顔をする。一方、彼女の顔は、青ざめている。
 
「携帯の電源ぐらい、切っといて欲しいものですね。」
「‥‥‥‥。」
 
「申し訳ありませんが、今日はこの辺で帰っていただきましょうか。」
 そして、さらに脅しをかける。ここでどう出るかが賭けだったのだが、彼女はうまい具合に、哀願をはじめた。
 
「すみません。電源は切りましたので‥‥‥今度から気を付けますので、もう1度、チャンスをいただけませんか?」
 
 ‥‥‥うわぁ、必死だよ。この様子だと、もう後がないというのは、本当のようだな。
 まあ、こんな奴、面接に通りそうもないから、こんな事だろうと思ってたけどな。
 
「でもなぁ‥‥‥そうはいかないんだよ。」
 
 俺が浮かない返事をすると、彼女はなんと、椅子から降りて土下座まではじめてきた。
 
「そこをなんとか‥‥‥お願いします!」
 
「もう、本当に、後が無いんです。家の方も大変で、私が就職しないと、もう駄目なんです。だから‥‥‥お願いします!」
 
 個人面接だからこそ、できる芸当だな。まあ、家の方が大変だというのは、よく知ってるよ。そういう奴だけ、面接に呼んだからな。
 ああ、君の土下座する姿、とっても可愛いよ。その黒いスーツが、またいやらしさを強調しているよ。
 
 じゃあ、その姿に免じて、チャンスをやるとするか。‥‥‥地獄へと続く、最悪のチャンスを。

−2−

「‥‥‥そんなに家の方が大変なのか?」
「‥‥はい。父が2年前に失業しまして、そして失業保険もそろそろ‥‥‥」
 
「そうか。分かった。私も鬼ではない。」
 そう言いながら、俺は内心笑う。鬼そのものじゃないか‥‥‥
 
「もう1度だけ、チャンスをあげよう。その代わり、とっても厳しいチャンスになると思うが、それでも良いか?」
 
「‥‥‥‥!?」
 
 まさか、聞き入れられるとは思っていなかったのだろうか。なんだか動揺しているようだ。
 
「当社が本当に求めている人材というのは、何よりもお客様のクレームに耐えられるだけの、我慢強い人材なんだ。」
「‥‥‥はい‥‥」
 
「だから、携帯をいくら鳴らしてくれようが、本当に我慢強い人間だったら、ウチも絶対に採用したい。そう思っているんだ。」
「‥‥‥はい。」
 
 だんだん、彼女の顔色が明るくなっていく。「我慢強さ」の意味も知らずに。
 
「だから、今から君が、それだけ我慢強い人間かテストしてみる。それで、君が本当に我慢強い人間だったら、是非ともうちで働いてもらおう。」
「‥‥‥本当ですか!?」
 
「ああ、本当だ。嘘は付かない。ただ、本当にきつい面接になると思うが、それでも良いか?」
「‥‥はい。」
 
「ちょっとひどい事をするかもしれないが、それでも構わないかね?」
「はい、構いません。」
 
 ‥‥‥必死なんだろうな‥‥‥でも、言ったな? ちょっとひどい事をしても構わないと。
 
「じゃあ‥‥そうだな。まず、そこに立ってもらおうか。」

−3−

 そう言って、俺は目の前に彼女を立たせるように指示する。
 すると彼女は‥‥‥ちゃんと、俺の目の前に立ってくれた。ああ、その全身、とってもいやらしいねぇ‥‥‥
 
「じゃあ、まず、中学校時代の、本当に嫌だった出来事を教えてくれないか?」
 さっきのように、言葉をオブラートに包まない、本当に直球な質問だ。
 
「恥をしのんで、正直に答えるんだぞ。内容はどうであれ、嘘を付いたら落とすからな。」
 
「‥‥‥はい。」

−4−

「ええと‥‥‥友達とけんかしました。」
「‥‥‥それが、本当に嫌な出来事だったのか?」
 
「‥‥‥‥。」
「もう1度、チャンスをやろう。中学校時代で、いちばん思い出したくない思い出を答えなさい。」
 
「‥‥‥‥‥‥。」
「どんな内容でもいいぞ。あくまで、君が正直に答えられるかどうかを測る質問だからな。内容では落とさない。」
 
「‥‥‥‥‥」
 
「‥‥‥‥ええと、クラスの子に、いじめられました。」

−5−

 私の脳裏に、次々と嫌な思い出が蘇ってくる。
 靴を隠されたこと。体操服に水をかけられたこと。スカートをはかずに授業を受けさせられたこと。

 でも‥‥‥とにかく私は、淡々と、まるで悩みを告白するように、それを面接官に告げていった。
 とにかく‥‥‥今を我慢すれば、通してくれるのよね?

−6−

 ‥‥‥うわぁ、こいつ、典型的ないじめられっ子だなぁ‥‥それもひどいイジメられようだし。
 普通だったらこんな奴、絶対採用したくないんだけど、ウチには必要だったりするんだよな‥‥‥
 
「パンツ姿で授業を受けさせられたのか?」
「‥‥いいえ、ブルマをはいていましたが‥‥‥恥ずかしかったです。」
 
「それだけ目立つと、先生も何か言うんじゃないの?」
「‥‥‥いいえ‥‥‥見て見ぬふりを‥‥していました‥‥」
 
 うわぁ、ひでぇ。是非ともそんなクラスに居たかったものだ。イジめ放題じゃないか。
 
「高校の時も、いじめられたのか?」
 
「‥‥‥いいえ、高校は大丈夫でした。」
 ‥‥‥本当のようだな。
 
「でも、友達はいなかっただろう?」
 
 しばらく彼女は沈黙する。でも、正直に答えてくれた。
 
「‥‥‥はい‥‥‥」
 やっぱりな。
 
「じゃあ、高校の時で、何か嫌な思い出は何だったんだ?」
 
「‥‥‥ええと‥‥‥‥」
 
(ダメ‥‥‥痴漢のことしか、思い浮かばない‥‥‥)
「正直に答えろよ。全てお見通しなんだぜ。」
 
「‥‥‥‥」
「どうした? 就職したくないのか?」
 
「‥‥‥‥痴漢に遭いました‥‥‥」
 
「ほほう、どんな事をされたのですか?」

−7−

 立たされているせいで、なんだか先生に問いただされているみたいだ。

 ‥‥‥たしかあの時は、おしりをなで回されて‥‥‥
 
「集団で、おしりをさわってきました‥‥‥」
「それから?」
 
(まだ思い出さなきゃいけないの?)
 
「ええと‥‥‥スカートをまくり上げてきて‥‥‥‥」
(あそこを‥‥‥触ってきたんだっけ‥‥‥‥)
 
「まくり上げて、どこを触ってきたのですか?」
 
(‥‥‥‥‥。)
 
 私が答えられないでいると、面接官はさらに煽ってくる。
「あなたの精神力も、この程度ですか。」
 
「‥‥‥‥お○○こを‥‥‥触られました‥‥‥」
 
 
(やだ‥‥また濡れてきちゃった‥‥‥)
 
 あの時と同じ、立たされている状況だったから、あの時の感触が鮮明に蘇ってくる。
 たしか、あのことを思い出して、立ってオナニーした事もあったはずだ。
 
(ああ‥‥‥あそこがまた‥‥‥疼くよぅ‥‥‥)
 
「あら、そこまではっきりと言わなくていいのに。‥‥まあいいや。で、他にどんな事をされたんだ?」
 
(‥‥‥ええと‥‥‥胸を‥‥‥)
 
「胸を、触られました。」
「それは、じかに触られたのか?」
 
(‥‥‥ええと‥‥‥‥だめ‥‥‥どんどん思い出しちゃう‥‥‥)
「ブラウスの中に手を入れられて‥‥‥」
 
「‥‥‥ブラジャーの上から触られました‥‥‥‥」
 
(だめ‥‥‥乳首が‥‥‥固くなってる‥‥‥)
 
 乳首を弄られて‥‥‥たしかあの時は、すぐに気持ち良くなってきちゃったんだっけ‥‥‥
 そして、あそこもぴちゃぴちゃいわせて‥‥‥
 
(ああっ‥‥‥また濡れてきた‥‥‥‥)
 
 
 もう、裕美は我慢できなくなってきた。
 今、前に組んでいる手で、今すぐにでもあそこを弄り回したい‥‥‥

−8−

 彼女の表情が、次々と変わっていく。まるで、クリをどんどん攻められているように。
 このまま放っておいたら、どうするだろう? 我慢できずに、始めちゃいそうだな‥‥‥
 
「それで、感じました?」
 
「‥‥‥‥‥‥」(ああっ、思い出すと、あそこが‥‥‥)
 
 彼女の顔が、さらに変わっていく。
 
「はい‥‥‥‥」(だめ‥‥‥乳首が指を求めてる‥‥‥)
 
「ぐちょぐちょにされました?」

−9−

「‥‥‥はい‥‥‥‥」

 高校生の指で、ぐちょぐちょに濡らされている私のあそこ。
 もう、頭がボーッとしていて、はいと答えるしかなかった。
 
 だめ‥‥‥思い出しただけなのに、もう、あそこの汁はパンツにまで染みてる‥‥‥
 
 ああ‥‥‥指で‥‥‥ぐちゅぐちゅしたい‥‥‥

−10−

 なんだか、必死で我慢しているぞ? こいつ、相当なすけべらしい。
 手を前で組んでいるためか、誘惑は激しそうだな‥‥‥
 
 このまま待っても面白そうだが、入社してもらうためには、もっと恥ずかしいことをさせなくちゃな‥‥‥
 
 そろそろ、そのそそる大きさの胸に、攻撃を加えるとするか。
 
「それでは宮原さん、胸のサイズを教えてもらえますか?」
 
 ‥‥‥踏み越えてしまった。
 案の定、彼女は「えっ?」といった顔をする。しかし、ちゃんと言い訳も考えてある。
 
「よその会社なんかに行ったら、こういう事を訊いてくる会社は、結構あるんだ。だから、動揺せずに答えてくれ。
 ‥‥もしも怒り出すようだったら、契約なんかなかなか取れないだろうね?」
 
「‥‥‥‥。」
 すぐに彼女は黙り込んだ。しかし、すでに散々エッチな気分にさせておいたせいか、彼女は恥ずかしがりながらも答えてくれた。
 
「ええと‥‥‥81です‥‥」
 そんな感じだねぇ。特に君のは形がいいよ。その上のスーツが、さらにいやらしさを強調して‥‥‥
 
「胸のどの辺が感じるんだい? 指さして教えてくれないか?」
 
「えっ‥‥‥」
 
 彼女は一瞬、戸惑ったが、さっき脅しておいたのと、エッチにさせておいたのが功を奏したらしく、すぐに答えてくれた。
 
「ええと‥‥‥この辺です‥‥」
 そう言って彼女は、黒いスーツの上から、乳首の辺りを指さす。
 
 ‥‥‥この瞬間が、勝負だった。

−11−

(ああっ‥‥‥指が乳首のま近くまで‥‥‥)

 そのまま、指で乳首を弄りたかった。

「ええと‥‥‥この辺です‥‥」
 そう言って私は、指で乳首をつんつんと指さす。もうたまらない。

−12−

「どんな感じにいじられたら感じるんだ?」

 俺はさらに彼女に質問する。彼女の表情から見て、もう落ちそうだ。
 そして‥‥‥彼女は、そのまま指で、左の乳首をぐりぐりとしだした。

−13−

 ‥‥‥‥!!
 
 私の乳首が、嬉しい悲鳴をあげる。‥‥‥ちゃんと質問に答えてるわけだし‥‥‥いいよね?
 
 指でいじったせいか、乳首はとても気持ち良くて、もういつまでもいじっていたい気分だ。
 
(もっと‥‥‥強く‥‥‥)
 
 私は、そのままスーツの上から、乳首の辺りを本格的にいじり始める。もう止められなかった。
 
(あ‥‥‥ふぅ‥‥‥もう、たまらない‥‥‥)
 
「‥‥‥こうされたら‥‥‥感じます‥‥‥」
 すぐに富永の視線に気付き、答えを完結させる。しかし、右手は止まらなかった。
 
「なるほど‥‥‥すごく感じそうだね‥‥‥俺にもさせてくれないか?」
 
(えっ‥‥‥)
 
 しかし、そう言われてもなお、私の右手は止まらなかった。

−14−

「分かってるぜ? さっきから興奮してたんだろ?」
 俺がそう言うと、彼女はすぐに恥ずかしそうな顔をする。しかし、その右手の動きでバレバレだ。
 
「俺はこう見えても、けっこう上手なんだよ? ほら、ためしに胸だけでも、させてくれないか?」
 俺はさらに問いかける。実際、こんなすけべ女をイかせるのは簡単だ。
 
「‥‥‥‥。」

−15−

 そのとき私は‥‥‥もうたまらなかったからなのか、ついに言ってしまった。
 いや、これはもしかしたら、濡れに濡れていた私の、本音だったのかもしれない。

「お、お願いします‥‥‥‥」

−16−

 ‥‥‥OKしたな?

 ここまでくれば、あとは一直線だ。胸で満足させれば、自然とお○○こへの道も開け、あとは食い尽くすのみ。
 俺は彼女の後ろに回ると、右手で彼女の右胸に、そっとタッチしてみた。

(や、やーらかい‥‥‥)
 
 スーツのいやらしさも加わって、その胸の触り心地は抜群だった。しかし、今日は面接。こいつが満足するようにしてやらないと、後で食うことができなくなるからな‥‥‥大丈夫、この女なら、イかせりゃ簡単に入社してくれそうだ‥‥‥
 
 俺は、さっそく彼女が感じると言っていた、乳首の辺りを、慣れた手つきで弄り回す。スーツの上からだが、それでも感じさせる方法はいくらでもある。そして‥‥‥15秒もすると、彼女は声を漏らしはじめた。
 
「‥‥‥あっ‥‥‥‥はぁ‥‥ふぅ‥‥‥」
 
 もう、だいぶ気持ち良くなってきたらしい。左胸を揉む手さえ止まっている。
 じゃあ、左胸も俺が気持ち良くしてやるよ‥‥‥
 
「‥‥‥あっ‥‥‥‥」
 
 左胸も触られて、彼女は一瞬声を出す。しかし、俺がしばらく感じるように揉みしだいてやると、すぐにおとなしくなった。
 その表情はもう、ただ快感に溺れている女子大生だ。胸だけでこれなんだから、あそこはさぞかし感じるのだろう。
 
 ‥‥‥俺は、右手を胸から離すと、しだいにその手を腰の方へと回していった。
 しかし、彼女は全然抵抗しない。むしろ、感じている風にも見える。

−17−

(胸が‥‥‥胸が‥‥‥気持ちいい‥‥‥変になっちゃいそう。)
 
 もう、私の脳は胸に支配されていた。こんなに胸だけで感じるなんて‥‥‥‥
 そして、富永の右手が、しだいに下の方へと降りてくる。腰の辺りが、ぞわぞわっと感じてくる。
 でも、全然不快じゃなかった。お尻を撫で回されるんだ‥‥‥そう思うと、かえって濡れてきた。
 
 そして‥‥‥富永が手のひらで、私のお尻を撫で回してくる。その瞬間、私の脳は溶ろけてきた。

−18−

 手を腰の方へ回し、黒いスーツに包まれたお尻を、撫でるように触っていく。すると彼女は、お尻をびくびくと震わせて感じはじめる。そして、こちらにお尻を突き出してきた。
 俺がお尻を撫で回すたびに、彼女はお尻を震わせて、そして吐息を漏らす。たぶん、お尻を触られるのが夢だったのだろう。その顔はとても満足げだ。
 
 そして‥‥‥この夢のような瞬間が、3分ほど続いた。

−19−

(ああっ‥‥‥‥お尻、なで回されている‥‥‥)
 
 その感触が、とても私を興奮させた。もう、いやらしく‥‥とってもいやらしく撫で回してくれた。
 左胸の気持ちよさもさることながら、お尻もとっても感じている。気が付くと、無意識のうちにお尻を突き出し、そして振っていた。
 
(このまま‥‥‥ずっと撫で回されていたい‥‥‥)
 
 そして、幸せな時間が、しばらく流れていくと‥‥‥私のいちばん感じる部分が、そろそろ悲鳴をあげはじめてきた。

−20−

 あまりにも気持ちいいのか、お尻を振って喜んでやがる。牝そのものだ。
 本当なら乱暴にしてやりたいところだが、今日は満足させなきゃダメだからな‥‥‥
 
 そして、しばらくすると、彼女は腰をくねらせ、脚をモジモジさせはじめた。
 そろそろ、お○○こがたまらなくなってきたらしい。
 俺はさらに手を下に降ろし、そしてスカートをたくし上げていく。
 すると、ストッキングに包まれた、彼女のむっちりとしたお尻が顔を出す。パンツは白だ。
 手を少しずつお○○こに持っていくと、途中からびしょびしょに濡れているのがよく分かる。
 たぶん、この部屋に入ったときから濡れていたんだろうな‥‥‥すけべな女だ。
 
 そして俺は、指で確実に、彼女のクリトリスの辺りを押さえ付ける。
 もう慣れているので、見なくてもその位置は分かる。あった、このこりこりとした突起だ。
 挨拶代わりに指でぎゅっと押さえ付けてやると、彼女はびくっと身体を震わせる。そして今度は、じわじわと、ねちねちと彼女のクリトリスを撫で回し、感じそうなところを的確に押さえる。しかし、わざとツボは外してあるので、彼女のま○こは濡れる一方だ。もう、ストッキングも使い物にならないんじゃないのか?
 
「どうだ、気持ちいいか?」
 
 俺は彼女に問いかける。すると彼女は、律儀に「は、はいっ!」と答えてくれた。面白いので、もう少し言葉でいじめてやることにする。
「君、こんなことされるの、夢だったでしょう?」
 
「‥‥‥‥。」
 
 今度は彼女も黙り込む。恥ずかしいようだ。が、バレバレだ。身体が「はい」と言っている。
 
「君、すごく濡れてるじゃないか。この後パンツ、どうするんだい?」
 
「‥‥‥‥。」
 
 俺が言葉でいじめるたびに、彼女は少しうつむく。しかし、このシチュエーションに感じているのは確実のようで、ま○こはどんどん濡れていく。
 そして‥‥‥そろそろ、彼女のクリのいちばん感じそうな部分を、指で撫でてイかせれば終わりなのだが‥‥
 本当ならストッキングの中に手を入れてしまいたいものだ。本来なら、それをすると2度と来てくれなくなるので、あまりしない方がいいのだが‥‥‥でも、この娘だったら、そこまでしても入社してくれそうだよな?
 
「ねえ、ストッキング破いてもいいかい?」
 
「‥‥‥‥えっ、そ、それは‥‥‥」
 
 彼女は悦に浸りながらも、ちょっと考えようとする。しかし、そんな快感漬けの頭で、まともな思考ができるのかな?
 
「そうすれば、クリをじかに触って‥‥‥もっと気持ち良くしてあげるよ?」
「‥‥‥‥‥。」
 
「代わりのストッキングは、ちゃんとあげるから。」
 
「‥‥‥‥お、お願いします‥‥‥‥」
 
 なんと、OKしてくれた。やっぱり踏んだ通り、そういう願望があったらしい。これで決まりだ。存分にそのやらしいパンストを破いてやろう。
 そして俺は、両手を彼女の股間に持っていくと、ストッキングを掴み、そのまま左右に引きちぎった。
 ビリッ! と大きな音をたてて、ストッキングは簡単に破れてしまう。破れたストッキングの穴から見えるパンツが、なんとも官能的だ。
 
 しかし、それだけでは面白くないので、もっと手で引きちぎって、さらに穴を大きくする。そのたびにビリビリと大きな音が部屋中に響きわたり、俺を満足させる。
 そして穴を大きくしたら、今度はその穴をお尻の方まで広げるように、さらにビリビリと破いてしまう。穴だらけのストッキングをはいている彼女の姿は、とても屈辱的で、良い。
 
 これでパンツの横から指を入れられるようになったので、俺はそこから指を入れ、彼女の生マンを、じかに触る。
 
 その瞬間、彼女の身体がびくっと震える。そして、俺が指でクリに触れるたびに、彼女の顔は恍惚の表情になる。
 もう、イかせようと思えばいつでもイかせられそうな状態だ。本来なら、ストッキングの上からクリでイかせてフィニッシュさせるぐらい、俺には簡単なことなのだが、まさかここまで来れるとは思わなかった。
 今日はこれでもう満足だ。そしてこの続きは‥‥‥入社してから、じっくりと楽しんでやるさ。
 そう心の中で呟くと、俺は彼女のお○○この中に指を入れ、そこを一気にかき回した。
 
「あぁ、もうだめ‥‥イく、イく、あっ、あっ、あぁぁぁ‥‥‥」
 
 彼女が声を荒らげはじめる。そして俺が、彼女の奥を突いた途端、彼女の身体はびくびくと震え、そして急に重くなった。力が抜けたのだろう。

−21−

「それでは、結果は後ほど、郵送にてお知らせします。」
 
 俺は、目の前のソファーに腰かけている、すけべ女に言った。
 さっきまであんなことをしていたせいで、その姿はとってもエロく見える。
 
「まあ、もしも他の会社全部落ちたら、是非ともウチに来てやってください。」
 一応、彼女には希望を持たせてやる。そりゃ、こんなボロいセクハラ会社、普通は来たくなくなるに違いない。
 
 ‥‥‥他に行くあてが無かったら、話は別だけどな。

 

エピローグ:入社

−1−

 あれから6ヶ月が経った。
 
 あんな事をしたせいか、あの会社からは見事に合格通知が送られてきた。
 しかし、あんな会社には行きたくない。それにあの人も、「もしも他の会社全部落ちたら」と言ってたし‥‥
 
 そう思って、あれからまた何社か受けてみた。けれども、送られてくるのは全て不合格通知。あれ以来、筆記試験にさえ、なかなか通らなくなっていた。
 
 ‥‥‥そして、冬。もう求人も全て尽きたような頃‥‥‥私はあの会社に、入社書類を郵送した。

−2−

 あれから4人ほど女の子を面接した。
 1人は香が全然効かなかったらしく、携帯攻撃にも懇願する風はなく、食うことすら叶わなかった。
 もう1人は面接で興奮させたものの、携帯の電源を切っていた。仕方なく他の手段でエッチな気分にはさせたものの、おしりを触った時点で怒って帰ってしまった。
 
 ‥‥というわけで、今年の獲物は2人になりそうだ。
 乱れに乱れまくってくれた宮原裕美クンと、そしてもう1人、こちらもおとなしそうな女の子だ。かなり嫌がっていたのでストッキングは破けなかったが、彼女ももう、ウチにくるほかあるまい。
 
 言い忘れたが、ウチの会社は一応「商社」という事になっている。業務内容は、「売れそうな商品をいち早くキャッチし、売りさばく」こと。当然、マトモな商品は大手が手を付け尽くしているので、ウチのような小さな会社は、怪しいものに手を付けるしかない。例えばOLの使用済みパンツや、アダルトビデオなど‥‥
 
 他にも媚薬などを扱っているが、そうするとどうしても、悪徳企業やヤバい団体とも手を結ばずにはいられない。
 そんな方々を接待するのが、当社自慢のすけべOLたち。彼女らが接待すれば、たいていの契約は取れてしまう。
 だいたい、みんなすぐに辞めてしまうので、毎年若いメンバーを補充しなければならない。そこで当社では‥‥‥あんな面接を毎年行っているというわけ。
 いちどウチに応募したら、もう逃げられない。裏の団体の「ブラックリスト」に名前を入れておけば、どこを受けても通りやしない。
 ‥‥‥まあ、あの性格じゃ、どこも通らないだろうけどな。

−3−

 1月27日。私は、半年振りにあの会社を訪問した。
 指示通り、言われたとおりの書類と‥‥替えの下着を持って、例のリクルートスーツ姿であの会社の玄関をくぐる。
 古い階段を上って、2階応接室のドアを開ける。そしてそこには‥‥‥採用担当「兼」社長の富永の姿があった。
 
 
 そこで私は、富永のテクで何度もイき、ストッキングもビリビリに破かれ、そしてモノを挿入された。

−4−

 5月。

「ちょっと宮原クン、この書類、コピーしてきてくれない?」
「えっ‥‥‥(やだ‥‥)は、はい。」
 
 社長(富永)から渡されたのは、どう見てもエロ漫画。それも、私みたいな気の弱い娘が、面接で犯されてしまうお話。
 コピーしながら読んでいると‥‥‥やだ、濡れてきちゃった。
 
 この会社に入社して以来、私はほとんど性欲処理係だ。しかし、今では常に、セクハラされることを望んでいる自分がいる。
 ここには、他に4人ほど女の子がいるが、みんな社長の富永に触られ放題。
 たまに、富永の趣味で、体操服姿で仕事をさせられている人もいる。
 
 会社概要には、従業員はけっこう居るような事を書いていたが、それはただの水増しで、従業員は女の子5人と、社長の富永だけ。
 たまに、「部長」と名前だけ付いている人が来て、富永と碁を打ったり、女の子と脱衣麻雀して遊んで帰ったりする。
 
 そして、私たちの仕事は、ひたすら「取引先企業」に電話をし、契約を取り付けること。
 そして「お客様」が来たら、その身体で接待し、契約を取り付けること。私もこの前、人相の悪い人に散々脅されて、泣きながら裸になってオナニーを見せたら契約がまとまった。
 
 最近、私ってとんでもない変態なんだな、と何度も思う。こんな会社に好きこのんで入社し、しかもセクハラで感じまくって‥‥‥
 
「宮原クン、気持ちは分かるけど、ダメだよ? 読みふけっちゃ‥‥」
「しゃ、社長!?」
「面接の時からそうだったけど、君ってすけべだねぇ‥‥‥真っ昼間からこんな漫画を読みふけるなんて。」
「すっ、すみません!」
「別に構わないよ‥‥‥それより、是非とも君にやって欲しい仕事があるんだ。」
「ええと‥‥‥何ですか?」
「この履歴書の娘が、今日面接に来るんだ。だから、合図を送ったら、この娘の携帯に非通知で電話をかけてやってくれないか。」
 
 可哀想な娘‥‥‥でも‥‥‥こんなかわいい子がセクハラされてるの、見てみたいなぁ‥‥‥
 
 
「いいですけど‥‥‥後でちゃんと、その時のビデオ私にも見せて下さいね?」

−おわり−


 なお、この小説は都合により、掲載を中止することがあります。
 また、転載はご遠慮下さい。

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