変人擁護論 〜「辛口劇場」2000年11月9日分より〜 ※一部改訂

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 僕の高校時代の友人に、ちょっと変わった人がいる。
 はっきり言って、彼は変わり者である。所構わず鼻歌を唄う。
 また、猫が好きで、よく猫のしっぽのアクセサリを、自分のズボンに付けていたりする。
 だから彼は、学内でも、ちょっとは有名な存在だった。
 で、それだけなら良かったのだが、その彼がウチの部に入ろうというのだから、ひとごとでは済まなくなってきた。

 もっとも、高校のクラブなら、少しは許容する空気があっただろう。もともとウチの高校には変な人(教師含む)が多く、
 変な生徒も、まあまあ居たからである。僕も、そのお陰で、すっかり変人に慣れてしまった。(僕自身、普通とは言えないし。)

 が、大学はそうはいかなかった。十人十色と言うし、虹色の中に蛍光ピンクが入っても、それはそれで良いと思うのだが、
 彼はあまり良く思われていない。

 別にヒトがどんな格好をしようと、どんな好みを持とうと、どんな考えを持とうと、それが他人に害を及ぼすものでなければ、
 別に問題無いはずである。例えば、巷の女子高生がルーズソックスを履こうと、厚底ブーツを履こうと、別に迷惑はかからない。
 強いて言えば、厚底ブーツでケガをする人が続出しているが、それは自業自得。本人が好きでやった結果なのだから、
 それをどうこう言う必要は無い。
 それと同じように、変な格好や、変な行動も、他人に害を及ぼさない限り、良いのではないだろうか?
 ましてや、それだけでその人を嫌い、否定するのは間違っている。
 部員の中には、「あの人にできる限り近寄らないようにするのが今年の抱負」などという大間違いなことを言っている人もいるが、
 それでは「あの人は外国人だ。だからできるだけ近寄りたくない。」などと言えるだろうか? 言えまい。

 以上。 おもいっきし愚痴になってしまったが、まあ良い。
 それでは。


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